Ⅳ.契約解除

(1)催告解除の要件、無催告解除の要件
 ・現行民法は、契約の相手方が債務を履行しない場合において、
→相当の期間を定めて履行を催告しても、期間内に履行がない場合には契約を解除できる。
→改正民法ではこれに加え、その期間を経過したときにおける債務不履行が、契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときはこの限りでないというただし書きが規定された(改正民法541条)。
→従前の判例法理を具体化したものであり、実務影響を与えるものではない。

 ・催告することなく解除ができる場合について
→現行民法では①定期行為解除(現行民法542条)②履行不能解除(同543条)を規定している。
→改正民法では、これに加えて③債務者が債務の全部の履行を拒絶する意思を明確にしたとき(改正民法542条第1項第2号)。④債務の一部履行不能または債務者が債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示し、残存する部分のみでは契約目的が達成できない場合(同項3号)、⑤債権者が催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかなときでも
無催告解除ができる。

(2)債権者の帰責事由がある場合
 ・債務不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものである場合には、債権者は催告解除、無催告解除ともにすることができない(改正民法543条)。
→この場合、危険負担に関する改正民法536条第2項において、債権者は、反対給付の履行を拒むことができないと規定。