*「認知症施策推進大綱」(令和元年6月18日認知症施策推進関係閣僚会議決定)
1.基本的な考え方
認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望をもって日常生活を過ごせる社会を目指し認知症の人や家族の視点を重視しながら、「共生」と「予防」(*)を車の両輪として施策を推進
*「予防」とは、「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」という意味
2.具体的な施策
1.認知機能の低下のない人、プレクリニカル期 認知症発症を遅らせる取り組み (一時予防)の推進 | 2.認知機能の低下のある人 (軽度認知障害(MCI)含む) 早期発見・早期対応(二次予防)、 発症後の進行を遅らせる取り組み(三次予防)の推進 | 3.認知症の人 認知症の人本人の視点に立った「認知症バリアフリー」の推進 |
①普及啓発・本人発信支援
・認知症に関する理解促進 認知症サポーター要請の推進 子供への理解促進 | ・相談先の通知 | ・認知症の人本人からの発信支援 認知症の人本人がまとめた 「認知症とともに生きる希望宣言」 の展開 |
②予防
・認知症予防に資する可能性のある活動の推進 | ・民間の商品やサービスの評価 |
・予防に関するエビデンスに収集の推進 | ・認証の仕組みの検討 |
③医療・ケア・介護サービス・介護者への支援
/ | ・早期発見・早期対応・医療体制の整備 | ・介護サービス基盤整備・介護人材確保 |
/ | ・医療従事者の認知症対応力向上の促進 | ・介護従事者の認知症対応力向上の促進 |
/ | ・医療・介護の手法の普及・開発 | ・認知症の人の介護者の負担軽減の推進 |
④認知症バリアフリーの推進・若年症認知症の人への支援・社会支援
/ | ・バリアフリーのまちづくりの推進 | ・若年性認知症支援コーディネーターの体制検討 |
/ | ・移動手段の確保の推進 | ・社会若年性認知症支援コーディネーターのネットワーク構築支援 |
/ | ・交通安全の確保の推進 | ・若年性認知症コールセンターの運営 |
/ | ・地域支援体制の強化 ・地域の見守り体制の構築支援・見守り・探索に関する連携 ・地方自治体等の取組支援 ・ステップアップ講座を受講した認知症サポーターが認知症の人 やその家族への支援を行う仕組み(「チームオレンジ」)の 構築 | ・就労支援事業所の実態把握等 ・若年性認知症の実態把握 |
/ | ・認知症に関する取組を実施している企業等の認証制度や表彰 | ・社会参加活動や社会貢献の促進 |
/ | ・商品・サービス開発の推進 | ・介護サービス事業所利用者の社会参加の促進 |
/ | ・金融商品開発の推進 | |
/ | ・成年後見制度の利用促進 | |
/ | ・消費者被害防止施策の推進 | |
/ | ・虐待防止施策の推進 | |
/ | ・認知症に関する様々な民間保険の推進 | |
/ | ・違法行為を行った高齢者等への福祉的支援 |
⑤研究開発・産業促進・国際展開
・認知症発症や進行の仕組の解明、予防法、 診断法、治療法、リハビリテーション、 介護モデル等の研究開発など、 様々な病態やステージを対象に 研究開発を推進 | ・既存のコホートの役割を明確にしたうえで、 認知症発症前の人や認知症の人等が 研究や治験に容易に参加できる仕組みを 構築 | 〃 |
・認知症の予防法やケアに関する技術・ サービス・機器等の検証、評価指標の確立 | ・研究開発の成果の産業化とともに 「アジア健康構想」の枠組みも活用し、 介護サービス等の国際展開を促進 | 〃 |
⑥①~⑤の主なKPI/目標については省略
*認知症の人や家族の視点の重視
上記①~⑤の施策は認知症の人やその家族の意見を踏まえ立案及び推進する。