*遺言信託に注力-遺産相続ニーズ高まる

<ポイント>

1.北陸の地銀が高齢化の進展でニーズが高まっている信託業務とは、遺言書作成のアドバイスや保管などを担う遺言信託、煩雑な相続手続きを代行する遺産整理業務

 ここで、認知症と生前対策において、生前の認知症対策やスムーズな財産承継を考えているばあいには、今回の北陸の地銀の行う信託業務の遺言信託を使ってそれらの対策を行うことはできないと思われます

 家族信託と遺言の両方を用いた場合、信託が優先されます。なぜなら、遺言は民法という法律(一般法)により、家族信託は信託法という法律(特別法)により定められています。基本的には、特別法は一般法に優先するため、特別法である信託の方が有効となります。例えば、すでに信託財産に含まれている財産について遺言で帰属先を決めたとしても、その部分については、遺言は無効です。

 ただし、家族信託は遺言の代わりとなる機能をもっていますが、多くのケースにおいて、信託財産以外の財産については公正証書遺言を用いて決めておきます。そこで、将来を備えるためには、家族信託と遺言の両方を備える公正証書遺言が必要です。 

詳細は参考記事をご覧ください。

<参考記事>

 遺言信託に注力 北國、北陸銀 遺産相続ニーズ高まる

2019/10/18 01:46 (JST)
c株式会社北國新聞社
https://this.kiji.is/557618166135080033
 北陸の地銀が高齢化の進展でニーズが高まっている信託業務に注力し、取引先を広げている。北國銀行は遺言信託などの相談に対応する専任の行員を拡充し、個人向け財産管理の取り込みを図る。北陸銀行は相続アドバイザーの資格を設けるなどして半年で約120件の成約につなげた。

 北國銀行は昨年9月、金融庁から信託業務の兼営認可を受けた。遺言書作成のアドバイスや保管などを担う遺言信託、煩雑な相続手続きを代行する遺産整理業務などを取り扱う。

 本支店のマネープラザで外回りをこなす行員20人が顧客のニーズを聞き取った上で、カスタマーサポート部の遺言信託専任の行員5人に引き継ぎ、本格的な支援に当たる。専任行員は業務開始当初の2人から約1年で5人に増やした。70代の顧客を中心にこれまで数百件の相談に応じてきた。

 北國銀行によると、行員にとって遺言信託の相談は顧客の家族構成や資産状況など私的な情報を詳細に把握する必要があるため、信頼感の醸成が不可欠となる。公正証書の作成までに早くても3カ月程度かかるが、担当者は「お客さまの思いをしっかり反映できるよう、密度の濃いコミュニケーションが求められる。別の取引につながる例もある」と手応えを語った。

 北陸銀行は4月に信託業務を開始し、これまでに遺言信託、遺産整理など3商品で北陸三県を中心に計約1800件の相談に応じてきた。本店の信託チームは7人となるが、参入に当たって全店で信託担当者を増やし、現在は約1700人を任命。5月には行内資格の相続アドバイザーを設け、56人が合格したという。

 同行は今後、生前贈与を年1回定期的にできる「暦年贈与信託」や認知症などで判断能力を失った際に代理人が出金を行使できる「代理出金機能付信託」への参入もニーズを見ながら検討する。担当者は「想定以上のものを感じている。本体で信託業務に参入したことで安心してお話いただけるようになった」と話した。