2019/8/31

約1千万円着服…成年後見制度悪用した行政書士に実刑判決

約1千万円着服…成年後見制度悪用した行政書士に実刑判決 大阪地裁
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 成年後見制度を悪用し後見人を務める3人の財産から約1000万円を着服した罪に問
われた行政書士に対し、大阪地裁は懲役2年4か月の実刑判決を言い渡しました。

 判決によりますと、堺市の行政書士・高野誠被告(46)は、2012年から2017年にかけて、成年後見人を務めていた男女3人の銀行口座から合わせて約960万円を着服しました。高野被告は去年10月、MBSの取材に否認していましたが…

「(Q着服したことをどう考えていますか?)着服していることはない。」(高野誠被告 去年10月)

 その後始まった裁判で起訴内容を認めていました。

 8月30日の判決で大阪地裁は「成年後見制度に対する国民の信頼を揺るがしかねない犯行で、被害弁償の見込みも全く立っていない」として、業務上横領の罪で懲役2年4か月の実刑判決を言い渡しました。

 成年後見制度は、このような事件が良く起きますね。同じ行政書士として心引き締まるおもいがします。

なぜ、この行政書士はこのような事件になるまで対応ができなかったのだろうか。

 でも、司法書士や弁護士の事件の扱いからすると大きいように思うのは、私だけだろうか。

 成年後見制度は、社会貢献と行政書士会は制度化しているが、行政書士の業務の中で、毎月固定のお金が入ってくる後見人としての報酬は、魅力的といえる。

しかし、実際は行政書士は法定後見人としてではなく、任意後見人契約に基づく後見人の就任となることが多い。裁判所は、弁護士、司法書士、社会福祉士の士業を中心として、後見人選定をしており、法定後見人には社会福祉士より下まわる受任率である。これをどのように思うのか、とにかく、行政書士の資格は社会でどのように思われているのか。

大胆に言えば、これも試験制度難易度が低いことによるものであり、知識の担保が、個々人の努力に一任しているこの資格の入口を管理する場所が何か低いのであろう。

議連の会長を見ても、この議連が何をするのかやぶさかでない。

AI化の浸透のなかでどのような世界が生まれるのか、とにかく、一握りの頭角を現わすことが必要だ。そこから何かが展開するのか。