2019/9/5

在留に関する5つの社会事例(9・5)

*在留資格に関する諸事例

1.「除染作業で被ばく」=技能実習生、会社を提訴-福島地裁支部

2.不法就労助長罪で飲食店店長を送検 資格外活動の条件超え働かせる 静岡中央署

3.運転手雇用事業所8割が違反 外国人実習の6割も 18年、福岡労働局調査

4.トランス女性に在留特別許可

5.35%が外国人を雇用 埼玉県内企業の実態

<ポイント>

1.鉄筋施工技術の習得目的で来日したのに、東京電力福島第1原発事故の除染作業に従事させられ被ばくくしたベトナム人技能実習生3人

2.留学生に週28時間を超えて働かせるなど、不法就労

3.運転手を雇用している事業所の違反は、全体の6割近くが規定を超える残業で、残業中の割増賃金の未払いは約2割

4.25年以上、不法滞在(オーバーステイ)になっていた東南アジア出身のトランスジェンダーの女性(法律上は男性、58)が8月14日に国から在留特別許可

5.埼玉県内企業の35%が外国人を雇用している

 日本の社会面に外国人関連の事案が散乱しています。

技能実習生、留学生等日本で技能・技術を得て本国に帰ろうと夢期待している外国人が無残にも、社会的な事件を起こしてしまっている。

ほとんどは、日本人側に寄与しているのであろう。いつも、言わせて貰っているが、日本人は外国人に対する平常心がないことに起因していると思います。なぜなら、日本人と同様に日本人感覚でとらえてしまう。

国が門戸を開放してしまったことに今更言っても仕方ない。それよりも、日本人自体が外国人は日本人とは違うことを知るべきであろう。どんなに親しくなっても日本人同士であっても様々な問題が起こるように、外国人であれば猶更起こる、

また、外国人からすると、日本は諸外国の一つだ、早く、このような事案がなくならないかと期待している。

詳細は参考資料を参照してください。

*参考資料

1.「除染作業で被ばく」=技能実習生、会社を提訴-福島地裁支部
2019年09月04日18時19分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019090400944&g=soc

 鉄筋施工技術の習得目的で来日したのに、東京電力福島第1原発事故の除染作業に従事させられ被ばくしたとして、ベトナム人技能実習生3人が4日までに、実習先の会社に計約1200万円の損害賠償を求める訴訟を福島地裁郡山支部に起こした。3人を支援する労働組合が同日、東京都内で記者会見して明らかにした。
 訴状によると、訴えられたのは福島県郡山市の建設会社「日和田」。3人は2015年7月に来日し、実習中だった16年3月からの約2年間、同市などで除染作業を行ったほか、当時は避難指示解除準備区域で立ち入り禁止だった同県浪江町で下水道配管工事に従事した。
 3人の除染作業などは計約300~420日間に及んだが、放射線被ばくの危険性などについて、労働安全衛生法に基づく十分な教育を受けていなかった。会社側は3人に除染作業を行わせたことを認めているという。
 原告のグェン・バ・コンさん(36)は代理人弁護士を通じ、「除染をたくさんやらされました。危険な仕事だとは知らされませんでした。将来、とても健康が心配です」と訴えた。会社側は「担当者が不在でコメントできない」としている。


2.不法就労助長罪で飲食店店長を送検 資格外活動の条件超え働かせる 静岡中央署
2019.09.02 【Web限定ニュース】 TL
https://www.rodo.co.jp/column/79142/


 静岡中央警察署は8月20日、今年2~5月までの間、静岡市内の飲食店で外国人2人を資格外活動の条件を超えて働かせ、不法就労させたとして、三島市内に所在する会社と飲食店店長の男性を出入国管理法第第73条の2(不法就労助長罪)違反の疑いで送検した。

 「留学」の在留資格は就労が認められていないが、資格外活動の許可を出入国管理庁から得ることで、週28時間までのアルバイトが可能となる。28時間を超えた場合は不法就労となり、外国人は在留資格取消し・強制退去の対象となる。

 留学生に週28時間を超えて働かせるなど、不法就労をさせた事業主は「不法就労助長罪」に当たり、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される。入管では「不法就労者であることを知らなかったとしても、在留カードを確認していないなどの過失がある場合には処罰を免れない」としている。


3.運転手雇用事業所8割が違反 外国人実習の6割も 18年、福岡労働局調査
2019/9/2 17:54
西日本新聞 ふくおか都市圏版
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/539973/

 福岡労働局は8月30日、2018年にトラックやバス、タクシーといった運転手を雇用する県内の事業所のうち153事業所を調査したところ、約8割の122事業所で労働基準法などの法令違反を確認したと発表した。外国人技能実習生を受け入れる県内の249事業所のうち、約6割の157事業所でも法令違反があった。いずれも違法な残業や、本来は割り増しすべき賃金の未払いがあった。

 労働局によると、労働者からの通報などさまざまな情報に基づき、法令違反の可能性があると思われる事業場を選んで調査した。

 運転手を雇用している事業所の違反は、全体の6割近くが規定を超える残業で、残業中の割増賃金の未払いは約2割だった。業種別ではトラックに集中しており全体の約8割を占めた。

 ある事業所では、運転手の1日の拘束時間が最長16時間、1カ月では最長424時間に及んでいた。長時間労働に伴い心臓疾患などを発症した運転手の労災請求を端緒に調べたという。労働局は労働時間の削減や、健康診断の結果について医師から意見を聞くよう是正を指導したという。

 また、技能実習生を受け入れている事業所では、必要な安全対策が行われていなかったのが約4割に上り、規定を超える残業も約3割でみられた。

 紙の加工品を製造する事業所では、フォークリフトとの接触、段ボールののり付け作業中の負傷と、1人のベトナム人が繰り返しけがをしていた。繊維製品を製造する事業所では、カンボジア人の技能実習生11人に月100時間を超える違法な長時間労働を強いていたという。

 労働局監督課は「人手が足りない、法律を知らないなどいろいろな問題が背景にある。適切に指導し、改善につなげていきたい」としている。

4.トランス女性に在留特別許可「入管は夫婦として対応してくれた」、パートナーの男性と喜びの声

https://www.bengo4.com/c_16/n_10080/
25年以上、不法滞在(オーバーステイ)になっていた東南アジア出身のトランスジェンダーの女性(法律上は男性、58)が8月14日に国から在留特別許可を受けた。2017年3月、入国管理局に出頭し、在留特別許可を求めていた。

9月2日、女性は同居する日本人男性(67)と都内で記者会見を開き、「(宗教上の理由もあり)LGBTは母国だと宿敵。日本に来たら扱いが全然違った。自分の居場所が日本にあった」「ありがとう。本当に嬉しい。恩返ししたい」と話した。

(3)当該外国人が、日本人又は特別永住者と婚姻がほい鵜的に成立しているばあい(退去強制を免れるために、婚姻を仮装し、又は形式的な婚姻届を提出した場合を除く。)であって、次のいずれにも該当すること。

ア夫婦として相当l期間共同生活をいし、相互に協力してほう助していること
イ府府の間に子がいるなど、婚姻が安定的かつ成熟していること

法務省のガイドラインによると、在留特別許可を認める積極要素の1つに日本人との婚姻があげられている。

女性は2002年から、この日本人男性と同居しており、2012年には一緒に家を購入した。女性は法律上男性のため、日本での法律婚はできないが、夫婦同然の生活をしていたとして、在留特別許可を求めていた。

在留特別許可の推移 在留特別許可の推移(法務省の統計より)
2018 1370
2017 1255
2016 1552
2015 2023
2014 2291
2013 2840
2012 5336
2011 6879
2010 6359
2009 4643
2008 8522

大病を患ったなどの事情もあり、許可の理由は明確ではないが、女性の代理人を務めた熊澤美帆弁護士は次のように話した。

「入管は手続き中から『奥さん、旦那さん』と呼ぶなど、夫婦として対応し、2人の関係を真摯なものとして受け止めてくれた。(同性カップルなど)法律上結婚できないカップルについては同じような判断になることが望ましい」

今年3月には、日本人の同性パートナーと20年以上同居していた台湾出身の男性に在留特別許可がおりている。こちらは裁判で争われていた(許可が出たため取り下げた)だけに、入管が自主的に在留特別許可を認めたことに驚いた、と熊澤弁護士は話す。

一方で、不安もある。パートナーの男性は「次も在留特別許可を更新してもらえるかは心配」とも口にした。2月に「結婚の自由をすべての人に」をスローガンに全国の同性カップルが起こした裁判の行方にも注目しているという。

5.35%が外国人を雇用 埼玉県内企業の実態 ぶぎん地域経済研

2019.09.02 【労働新聞】 TL
https://www.rodo.co.jp/news/78343/

 埼玉県内企業の35%が外国人を雇用していることが、ぶぎん地域経済研究所の調査により分かった。雇用する理由は57%が「人手不足が深刻なため」、54%が「意欲ある優秀な労働力の確保」と回答しており、人材確保が困難な実態が浮き彫りとなった。「グローバル化への対応」は22%、「外国語を話せる人材が必要」は15%に留まった。

 雇用するメリットは47%が「社内の活性化や社員のモチベーション向上」を挙げた。次いで…この記事の全文は、労働新聞電子版会員様のみご覧いただけます。